3月議会 昭島市の答弁からわかったこと(まとめ)

令和4年第1回定例会議(2月28日〜3月28日)では、「GLP昭島プロジェクト」について、高橋誠議員、林まい子議員が代表質問で取り上げたほか、青山秀雄議員、佐藤文子議員、ゆざまさ子議員が質問し、小林こうじ議員が意見を述べました。

こうした市議会議員の質問に対する臼井市長、後藤都市計画部長等の答弁によって、この計画に対する市の姿勢や、計画に対する規制、アセスメントの手続き等が一定程度明らかになりました。

私たち市民としては、意見や不安に思っていることを「市長への手紙」などで、昭島市に伝えていくことで、昭島市はGLPへこれをしっかり受け止めるよう求めるようです。

> 昭島市長に手紙を書きましょう!

また、市民がGLPに対して説明会の開催等を求めた場合にはGLPはこれに応じると市に説明しているようです。こうしたことからも、市民が積極的に意見を出していくことがとても重要です。

市・答弁のポイント!!

●市は「GLP昭島プロジェクト計画」をどのように受け止めているのか?
 ⇨昭島市としても緑率の低下や交通諸問題について「大変危惧」している。

●市民の意見を受け止めるようGLPに求めているか?
 ⇨市民の意見をしっかり受け止めること、市の総合基本計画等を尊重するようしっかり求めている。
 ⇨個別に説明会の開催希望等があった場合には対応を求めており、開発事業者もその方向で行っていくとのこと。
 ⇨今後の説明会の開催等に当たっては、広報あきしまの活用等を含め、周知徹底が図られるよう開発事業者に求める。


●市は、自ら市民の意見を積極的に聴取して、GLPに伝えないのか?
 ⇨市として市民の意見を集約することはしない。
  もっとも、「市長への手紙」等で寄せられた意見は、事業者へ伝えている。


● 計画の対象となっている緑地は今現在どうなっている?
 ⇨市のみどり率は41.1%、面積は約7.13平方キロメートル。昭和の森ゴルフコースの面積が約0.56平方キロメートルであり、みどり率に換算すると約3.2%。
 ⇨計画地内の代官山緑地と昭和の森ゴルフコースには、アカマツ、コナラ、クヌギなどが生息。
 ⇨代官山緑地にはタヌキやアナグマなどの哺乳類をはじめ、オオタカなどの猛禽類、シジュウカラやヤマガラなどの鳥類、チョウやセミなどの昆虫類などが生息している。


●玉川上水に関して、計画に対する規制はないのか?
 
玉川上水は、東京都景観計画において景観基本軸とされており、その中心から両側それぞれ100メートル以内を対象区域とし、建築物の配置や高さ、規模及び形態、意匠等についての景観形成基準が設けられている。市は、この景観形成基準に照らし、良好な景観の維持を求めていく。

●地区計画の策定が必要では?
 ⇨開発事業者とは地区計画の策定について協議をする必要があると考えている。市として、市民の意見を受け止めた中で、開発事業者と協議や意見等をする。

●昭島市と昭和飛行機都市開発株式会社の関連の協定は引き継がれる?
 
⇨13の協定が今現在契約として効力があり、引き継がれる。

●昭島市はこの計画にどのような立場でGLPと協議?
 
⇨昭島市は、開発行為に関係がある公共施設の管理者としての同意に係り、開発事業者から協議を受けることとなる。
①昭島市宅地開発等指導要綱に基づく協議がある。
②市独自制度として市議会議員で組織する昭島市都市開発対策審議会を設けており、開発事業者との協議内容等について審議する。

●現在計画の問題点が既に明らかになっているが、現時点で市はGLPに対して計画の見直し等を求めないのか?
 
⇨現時点では何も言えない。東京都環境影響評価条例に基づき、環境評価項目に対する調査結果を見た後で意見を言う。

●道路の拡幅等はしないのか?
 
⇨事業者による予測等を注視し、道路の拡幅や交通安全施設の設置等の対策が必要であると判断される場合は、原因者である開発事業者に対応を求めていく。

●昭島市の緑を守り育てる条例に基づいた市の対応は?
 
⇨計画の詳細が示された段階で、緑の消失であるとか縮小、またその分断を最小限にとどめる、またその水と緑の連続性であるとか確保、また創出を図り、生物多様性等、その辺のところまで踏み込んで、意見を述べる。

【目次】

3月2日 代表質問 高橋誠 議員

◆高橋誠議員
 次に、細々目7点目、民間企業による昭島駅北側の大規模開発についてです。
 先般、当該地区における開発について、企業側より市民向けの説明会がありました。ここで明らかになったのは、現在の民間ゴルフコース、ゴルフ練習場、ホテルが所在する地域において、敷地面積約40万平方メートルに物流施設6棟、同じく約18万平方メートルにデータセンター9棟の建設をはじめとした非常に大きな開発の計画です。民間企業の事業活動であることから、行政の立場でできることは限られていることは承知しています。企業側の説明では、開発に当たっては、昭島市の各種計画を当該地区の上位計画として整理し、開かれた水と緑の環境創出などをコンセプトに開発を進めるとのことです。
 しかし、多くの市民の皆様は、このようなあまりにも広大な地域で大規模な開発が行われれば、景観はもとより、騒音や交通渋滞などにより生活環境が、そして水と緑に恵まれた自然環境が悪化するのではないかといった不安を抱えているものと受け止めています。
 そこでお伺いいたします。
 この昭島駅北側の大規模開発に対して、昭島市としてどのように対応していくのか、市長のお考えをお聞かせください。

◎臼井市長
 当該開発事業につきましては、交通量の増加に伴う諸問題や緑量の減少等について、本市といたしましても大変危惧をいたしておるところであります。
 周辺環境への大きな影響を生じる大規模開発となりますことから、事業者へは市民に対し早期に説明を行うとともに、市民の思いをしっかりと受け止めた開発となるよう、また本市の総合基本計画をはじめ、各分野別計画の尊重をしっかり求めているところであります。
 そうした中、過日、事業者による事業概要の説明会が開催されたところであります。
 今後、東京都環境影響評価条例に基づく手続等において、関係機関とも連携し対応していきたいというふうに思っているところであります。
 市側にも、市長への手紙にも、担当部局にもいろいろな御意見が行っていますので、こういったものを都度開発業者に、こういうことがあるよ、こういうことがあるよということは我々としては言っているところでありますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

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3月2日 代表質問 林まい子議員 

◆林まい子議員
 次に、昭島駅北口で気候温暖化対策や環境共生と逆行する大規模開発が見込まれていますが、当該地は市の計画上で水と緑を守り育てるゾーンに位置づけられており、環境共生を考えるに当たり非常に重要なエリアです。

 昨年6月の一般質問で取り上げたGLP昭島プロジェクトについて、先月、市民向け説明会でその概要が明らかになりましたが、近隣の住環境が大きく変化します。住民と対話し、環境と共生するため考え得るあらゆる対策を取った上で初めて開発に臨むべきであり、市は市民の生活を守るために事業者に対しできる限りの働きかけをするべきです。また、事業者における気候正義の視点が欠かせないはずです。持続可能なまちの実現を目指すためにも、市から事業者に訴えていく必要があること、また同様の開発があったときのためにも、今後、市の各種宣言に気候正義の視点を含めるべきと指摘した上で質問させていただきます。

 まず、GLP昭島プロジェクトについて、説明会で上がった市民意見をどう捉え、市としてどのような対応をするのか決意をお聞かせください。特に、市民意見を丁寧に聞くために協議会を設けるよう強く働きかけるべきですが、考えをお聞かせください。 まず、GLP昭島プロジェクトについて、説明会で上がった市民意見をどう捉え、市としてどのような対応をするのか決意をお聞かせください。特に、市民意見を丁寧に聞くために協議会を設けるよう強く働きかけるべきですが、考えをお聞かせください。
 また、計画上は交通量激増が確実です。関係省庁に交通渋滞対策だけでなく、拡幅等渋滞対策や周辺道路の対策を働きかける考えがあるか、全ての物流関係車両のルートを大型車両のルートに限定したり、はなみずき通りは市民が通る道路として提供してもらい、物流の車は通らないことを申し入れる考えがあるかお聞かせください。

 また、緑地保全は気候変動対策、災害対策、地下水保全等と密接な関係があります。当地には植物や生き物の豊富な地域も含まれ、生物多様性の観点からも保全は重要です。昨年6月の一般質問御答弁にあった立川基地跡地と同様、緑化率を都条例よりプラスして設ける対策について、現在の考えをお聞かせください。

 また、都市計画を市民が検証、見直すためのまちづくり条例が必要です。考えをお聞かせください。

 また、この開発で総合基本計画をはじめとする各種計画との乖離が既に明確です。関連部分について見直しの考えがあるかお聞かせください。特に、みどり率については、環境基本計画上、維持を掲げていますが、今後、昭島駅北口全般の開発や立川基地跡地開発に伴いみどり率が大幅に減少します。維持の方策をお聞かせください。

 また、下水道の負荷を軽減するため、計画的な雨水貯留浸透を強く働きかけることについて、市の考えをお聞かせください。


◎臼井市長

 開発事業者に対しましては、当初より市民意見の計画への反映のために概要説明会の早期開催を強く求めきたところであります。そうした中、過日説明会が開催されたところであります。
 開発事業者と市民との協議の場については、現在、開発事業者において前向きに検討されていると伺っているところであります。また、説明会参加者からの意見は、緑の減少や周辺環境への悪化に関わる御心配や、ゴルフ場、ホテルの存続に関すること、市民との協議の場の設置など多岐にわたるものであったと受け止めております。

 林議員からも交通渋滞や緑化率、みどり率への影響など御質問を頂戴しておりますが、本市といたしましては、東京都環境影響評価条例に基づく手続等において、関係機関とも連携して対応してまいりたいと考えておるところであります。

 また、本事業のほか、昭島駅北側におきましては、複数の事業者による開発が検討されております。良好なまちづくりを進められてきた本市の中心拠点における開発事業となりますことから、複数検討されている事業は総括的に捉え、開発事業者と慎重に協議を行ってまいります。

 なお、大規模開発を機にまちづくり条例を制定することや、総合基本計画をはじめ分野別計画を見直すことは考えておりません。
 ただ、今こういった議会でこういう御質問があるということも含めて、あるいはこれからも委員会もありますし、御質問も来ているということはしっかりと伝えていきたいというふうに思っています。

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3月3日 一般質問 青山秀雄議員

◆青山 秀雄 議員 
  昭島市北側の開発について、諸問題について。
 水と緑の昭島、市民の誰もが昭島市の誇りであり自慢、共通認識になっています。その緑のまとまった昭島駅北側の昭和飛行機株式会社所有地が売却をされ、その貴重な緑の中に関東一の物流センターが建設される。過日、開発計画の説明会もGLP企業側から開催され、私も参加しましたけれども、大きな衝撃を受けました。
 昨日の代表質問でも、私たち会派のみらいネットワークの林議員からも質問されておりますけれども、昨年のこの計画が詳細を欠く、こういうことから多くの疑問や不安を抱いた状態が続きました。
 特に、計画地周辺、つつじが丘ハイツや近隣周辺住民を中心に多くの皆さんの不安の声が会派にも届けられました、篠原副議長や林議員の市民活動の拠点である昭島・生活者ネットワークの皆さんのアンケートの調査も行い、その反響の多さにも驚きました。

 世界を挙げて取り組み、この気候変動・気候危機対策、完全に逆行する開発であることも説明会で明らかになりました。説明会以降は特に多くの声が寄せられ、また今議会でこの件を質問することを知った市民からも手紙や電話、私のところに届いております。
 寄せられた多くの声やアンケート調査結果、一つ一つの皆さんの声をこの私たちの会派の中で議論し、大きく変化する計画地周辺の住環境の変化、市民への影響などなど、計画地周辺調査もしてまいりました。交通渋滞や激変する住環境、まちの分断・破壊、計画が実行されれば陸の孤島になってしまうのではないか、こういう声もありました。民間の所有地計画であっても、住民の福祉の向上、これを基本前提に、自治体の昭島市に市民の声を代弁し、質問に入ります。

 現在の市の緑地面積と計画地の面積、そして緑地率について問うものであります。
 計画地の樹木数、そして樹木について問います。
 計画地の玉川上水に面した延長について問うものです。
 計画地に生息する生物等について問うものであります。

 物流センター、データセンターの高さを、玉川上水遊歩道から見えない低さに制限し、景観を保つようにと問うものであります。

 現在の周辺道路の交通量の調査、それは主要道路のこの混雑はこれまで以上に増えると、こういう懸念から交通量調査をと問うものであります。
 現在も交通渋滞の発生しているつつじが丘周辺、さらに混雑は必至であります。そういう中で、昨日、林議員も同じような質問をしましたけれども、要は大型車でも普通車でも生活道路、ここには入らないように、ぜひこのような配慮をしていただきたい。そして、市道37号はなみずき通りについても除外して、そして代替としてこの計画地南側、諏訪松中通り交差点から西側のはなみずき通り交差点部、そして昭島駅北側のつつじが丘通り交差部までのこの道路を拡張されたいと問うものであります。
 流通センター用車両の出入りは全てこの示された案ではなく、大型のルートにすべきと問うものであります。
 代表質問にもありましたけれども、はなみずき通りはこども園や駅利用者の自転車が多く、安全上からも周辺住民の専用道路とできないかと問うものであります。

 GLPの説明会は開催しましたけれども、十分な周辺住民への周知にはなっていないというふうに伺っております。今後も市として出された意見や、そしていかに周知徹底し、情報を共有するか、こういうことの必要性を問うものであります。

◎後藤都市計画部長
 御質問の1点目、昭島駅北側開発について御答弁申し上げます。
 初めに、緑地面積等についてであります。
 東京都が実施した平成30年度の調査によると、本市のみどり率は41.1%面積は約7.13平方キロメートルであり、計画地全体のみどり率は不明ですが、昭和の森ゴルフコースの面積が約0.56平方キロメートルであり、みどり率に換算すると約3.2%となります。
 次に、樹木数と主な樹木についてであります。
 計画地内の代官山緑地昭和の森ゴルフコースには、主な樹木として、アカマツ、コナラ、クヌギなどが生息し、その本数については把握しておりません。

 次に、計画地が玉川上水に面する延長ですが、約1.5キロメートルとなります。

 次に、生息する生物についてであります。
 代官山緑地にはタヌキアナグマなどの哺乳類をはじめ、オオタカなどの猛禽類、シジュウカラヤマガラなどの鳥類、チョウセミなどの昆虫類などが生息していると認識しております。

 次に、建築物の高さを制限し、景観を保つことについてでありますが、玉川上水は、東京都景観計画において景観基本軸とされており、その中心から両側それぞれ100メートル以内を対象区域とし、建築物の配置や高さ、規模及び形態、意匠等についての景観形成基準が設けられています。この景観形成基準に照らし、良好な景観の維持を求めてまいります。

 次に、交通量調査についてでありますが、東京都環境影響評価条例に基づき、開発事業者において調査が行われることとなります。

 次に、市道昭島16号及び市道昭島37号への車両の流入を防ぎ、代替路としての市道北146号の拡幅に関すること及び物流関係車両の通行ルート等についてでありますが、開発事業者の調査、予測内容等を注視及び検証を行い、また交通管理者等の意見を伺い、東京都環境影響評価条例に基づく手続などにおいて適宜対応してまいります
 次に、開発事業についての周知についてでありますが、本年2月に開催されました説明会の周知は、一定の範囲内の建物へのポスティングのほか、新聞6紙への折り込みや計画地周辺の自治会掲示板への掲示などにより周知を図ったと伺っています。
 今後の説明会の開催等に当たっては、広報あきしまの活用の検討等を含め、周知徹底が図られるよう開発事業者に求めてまいります。

 次に、環境アセスメントの手続についてであります。
 大規模な開発事業となりますので、今後、開発事業者において調査を行う環境項目及び調査等の手法等を記した調査計画書の作成や、調査結果を踏まえた評価書案の作成等がなされることとなりますが、その過程において開発事業者による説明会の開催や、縦覧及び都民の意見書の提出、また東京都から地元地方公共団体への意見照会等がなされることとなりますので、その内容を精査し、意見を述べてまいります。

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3月3日 一般質問 佐藤文子議員

◆佐藤文子議員
 昨年来、昭島駅北側の昭和の森ゴルフコース等の地域、約60ヘクタールの開発計画が持ち上がり、しかし、地域住民への説明が行われない中で、周辺地域では様々な懸念と不安の声が渦巻いていました。
 先日、2月10日から12日にかけて、開発を進める日本GLP株式会社による住民説明会が4回にわたり行われました。開発事業者は、昭島市などの上位計画を踏まえ、今後の方針、計画を考えている、現在の想定であり、今後の検討により変更となるとして、初めて計画概要を明らかにしました。当該地を大きく物流ゾーン、約40ヘクタール、データセンターゾーン、約18ヘクタール、複合用途検討ゾーン、約1ヘクタールに分け、物流施設6棟、データセンター9棟、複合用途施設1棟を建築するというものです。さらに、敷地中央に新設道路を整備する絵を描いています。想定される交通量は、5トン以上の大型車で1日約1100台、5トン以下の普通車で1日約4700台、合計で約5800台の車が増えるということを想定しています。
 この計画概要について、説明会では、口々に疑問と不安の声が相次いで出されました。
 そこで質問いたします。
 昭島市からも職員が説明会に参加されていると思います。現段階でのこのGLP昭島プロジェクト計画概要について、市はどのような見解をお持ちでしょうか。また、今回の市民説明会をどのように受け止めているでしょうか。お答えください。
 日本GLP株式会社は、今回の計画は現在の想定であり、計画は変更される場合があると説明しました。当日配付された資料にもそのように記載されています。
 今後、何が変わる可能性があるのか、市として明らかにさせるべきと考えます。お答えください。
 開発に対しての地方自治体の監督指導権限にはどのようなものがあるのでしょうか。現在、昭島市の関わりとしてはどのようなものがあるのか、それに沿った責任を事業者には果たさせる必要があると考えます。具体的に明らかにしてください。そして同様に、東京都についてもお答えください。御答弁をお願いいたします。
 昭島市として、今回の開発計画について、広報等で市民に知らせ、市民の意見や声を募集し、この意見を反映させる必要があると考えます。御答弁をお願いいたします。
 今回のGLP昭島プロジェクトの地域以外のエリアについても、地域住民から、昭島駅北側エリアの環境が大きく変わっていくのではないかとの声が寄せられます。いわゆるモリパークについて、昭和飛行機都市開発はどのような構想を持っているのでしょうか。併せてお答えください。



◎後藤都市計画部長
 御質問の1点目、昭島駅北側エリアのまちづくりについて御答弁申し上げます。
 初めに、物流センター等の開発計画についてでありますが、本市といたしましては、緑量の変化や交通量の増加に伴う諸問題について大変危惧しております。

 過日開催されました開発事業者による事業概要説明会には454名の参加があり、またウェブによる概要説明は2230名の閲覧があったと報告を受けており、本大規模開発についての市民の関心の高さがうかがえます。
 説明会での御質問は、緑の減少や周辺環境の悪化に係る御心配、ゴルフ場、ホテルの存続に関すること、市民との協議の場の設置など多岐にわたる内容であったと受け止めております。

 なお、開発事業者による計画変更についてでありますが、本市は早期の段階で市民説明を行い、計画に反映することを求めてまいりました。そうしたことから、市民の皆様の御意見または今後の東京都環境影響評価条例に基づく調査の結果等により計画は変更となる可能性があるものと理解しており、その動向を十分注視し、東京都等関係機関と連携を図り、対応してまいります。

 次に、開発に対しての地方公共団体の監督指導権限についてでございますが、都市計画法に基づく開発行為の許可権者は東京都となり、道路、公園、排水施設等が基準に適合している場合は開発許可がなされることとなります。
 なお、昭島市は、開発行為に関係がある公共施設の管理者としての同意に係り開発事業者から協議を受けることとなりますが、昭島市宅地開発等指導要綱に基づく協議のほか、御承知のとおり、本市は独自の制度として市議会議員で組織する昭島市都市開発対策審議会を設けており、一定規模以上の開発について、開発事業者との協議内容等について御審議いただいております。

 次に、本開発に係る市民の御意見につきましては、開発事業者において誠意を持って聴取し、計画への反映を検討すべきであると考えており、開発事業者に対しましてはその報告を求めております。
 続きまして、モリパークについてでありますが、本市の総合基本計画や都市計画マスタープラン等を踏まえた上で、暮らしたい、働きたい、訪れたいまちづくりに向けた事業展開を検討されていると伺っています。


◆佐藤文子議員
 まず、昭島駅北側のまちづくり、GLPの開発の点についてですけれども、先日の2月28日に行われた本会議、施政方針演説で、市長は民間企業による大規模開発が検討されている昭島駅北側についてということで言及をされています。
 開発事業者に対しまして、人権尊重と環境との共生をまちづくりの理念に掲げる総合基本計画をはじめ、各分野別計画において示す本市のまちづくりについて十分な御理解を求めるとともに、市民の皆様の御意見を丁寧に聞き、そして尊重した計画を検討いただくよう働きかけを行ってまいりますと、このように施政方針演説で発言をされました。
 それで、2月10日から行われた計画の説明会の資料についてちょっとお聞きをしますけれども、この中に、3番目、当地区における上位計画の整理というふうにあります。この中には、昭島市の環境基本計画であるとか都市計画マスタープラン、それから昭島市環境基本計画、それから産業振興計画、このような計画が当地区における上位計画の整理ということで、日本GLP株式会社の昭島プロジェクト計画概要の資料の中で示されています。
 この上位計画という表現ですけれども、これは上位というのはやはり尊重すべき計画だというふうにこの企業、事業者の側は考えているというふうに私は理解をするわけですけれども、その点は市はどのように捉えていますか。

◎後藤都市計画部長
 私も、つくったのは企業なので、正確なところは企業に確認しないとお答えはできませんけれども、紙面から見る限りでは、尊重すべき計画ということで書かれていると思います。

◆佐藤文子議員
 法解釈の基本では、やはりこの上位というのは尊重されるべきものというふうに私も理解をしています。憲法を頂点として階層的秩序を構成している法体系においては、それぞれの法形式の間には上位下位の原則が定められていますけれども、法形式を異にする法令相互の間でその内容に矛盾やあるいは抵触が生じた場合、それは上位の法令が下位の法令に優先して適用されると、こういうものだというふうに思います。
 そういう意味で、このGLPのほうが上位計画として昭島市の計画についてここに列挙しているということだというふうに思います。これは当然、市長の施政方針演説の中でも言われていました、総合基本計画をはじめ各分野別計画、これを尊重していくという、こういう事業者側の説明だというふうに私は理解をしています。

 それで、先ほど登壇して質問させていただきましたけれども、このGLP昭島プロジェクト計画の概要が初めて市民の中でも示されたわけですが、これについて市としてはどのような見解をそれぞれお持ちなのか。ここにも上位計画として書かれているものが幾つかありますけれども、これに照らして、昭島市の計画を理解したGLPの計画になっているとお感じなのか、その点について市はどのような見解をお持ちでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 開発事業者において、上位計画をそしゃくしたところの計画というところなんでしょうけれども、まだその計画の今回示されたのが概要だけです。計画の詳細が示されておりません。また、ほかの議員にも御答弁申し上げているとおり、今後、環境アセスの手続もございます。そうしたことをトータルで考えていかないといけないと思っております。これで十分か不十分かというのは、現時点では言及いたしかねます。

◆佐藤文子議員
 先ほど1度目の答弁の中で、緑の減少だとか交通渋滞の問題、危惧をしていると、こういうお話がありました。そういった危惧をしている部分というのは、今回のこの計画概要の中でも見えてきている部分はあると思うんですね。その点については、どのような、市としてこの計画を聞いて、懸念をどのようにお持ちなのか。先ほどは緑の減少、交通問題というようなことが言われましたけれども、例えば電気や水や、そういったものが大変かかってくるのではないか、相当に使う、そういう施設になってくるのではないかというふうに思います。
 説明会の中では、インフラの整備をしていくというような業者側からの答弁がありましたけれども、例えば昭島の水道事業にはどういった影響が出てくるのか、また環境の部門でもどういった影響が今の時点で懸念されているのか、その辺のことについて市のお考えというのは、現時点で一定のものが出たわけですから、示していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 重ねての答弁で恐縮ですが、今後、東京都環境影響評価条例に基づき、影響がありそうな環境評価項目に対して調査が行われます。その調査結果を見ないと、またそれを踏まえた上での対策、事業者が考える対策がその後示されてきます。それが十分かどうか、そういったことを見ないと、現時点では何も申し上げることができません。

◆佐藤文子議員
 東京都の調査ですよね。私は先ほど、上位計画、昭島市の計画との関係でお聞きをしています。既にゾーンが分けられて、そこには建物がこれだけ建ちますと計画をしていますと。そして、道路はこういうことを描いているんですというようなこと、それから交通量の想定というのも不十分ながらも一定出されました。これについて何も言及できないということはないと思うんですが、それぞれちょっと環境や水道や、それから交通安全の関係や、そして市民の皆さんからは、若いお母さん、お子さんをお持ちの方からは、やはり学校の通学路の問題で子どもたち本当に心配だと、こういうようなお話も出されました。地域で交通安全対策としてやっている、活動されている方からも、これ以上は無理だという切実な声も聞かれました。こういった部分について市はどのように考えるのか。今の時点で何も答えられないということはないと思うんですが、それぞれの部署、いかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 重ねてで申し訳ございません。この計画概要だけで、例えば水道量をどれだけ使うのかとか、全く示されておりませんので分かりかねます。
 発生交通量自体は示されておりますが、どこを通って、一方向から来るんではなくて、この計画概要を見ましても、多方面から道路を使用することになっております。そこの交通分担を考えた上じゃないと、実際の渋滞がどうなるのか、どこに負荷がかかっているのか、そのために対処は何を求めていく必要があるのか、そういったことはこの概要だけでは言えないというところです。それは今後の交通量調査結果、そういったことも示された上、例えば計画水量がどれだけ必要なのかとか、そういったことが示されてからではないと、市としての意見としては弱いものになってしまう。より具体的な根拠を示してからでないと、事業者に対して適切に求めることはできないと考えております。

◆佐藤文子議員
 交通量の問題が出ましたので、ちょっと改めてじゃそこのところをお聞きしますけれども、説明会、私も2回参加をしました。残りの2回はちょっと参加はできなかったんですけれども、この交通量の予測、1日で約5000台を想定していると、こういうものでした。これは実績、既に施設を稼働しているところの実績だというふうにおっしゃっていました。
 それで、この昭島の状況についてどうなのかというのがまだ見えてこないというような答弁だったというふうに思いますけれども、実績として、ではこの大型車、普通車、それぞれトラックはどういった車幅で、車の長さはどれぐらいで、重さはどれぐらいなのか、この今の出している実績に照らしてその辺はどうなのか、そういったことを事業者に対して明らかにさせていく、そしてそういったこともこの時点でも必要だというふうに私は思っています。既に本当に渋滞の懸念というのはたくさん出されていますよね。私たち議員のところにも様々な意見が来ていると思います。そういった今出されているこの問題について、市民の不安、さらにどういうことなのかというところを市としてやはり明確に確かめていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 市として意見を言うタイミングというのはちゃんと計って意見を言うべきだと考えております。現時点では曖昧なため、意見をするタイミングではないと考えておりますが、意見をするべきときには意見してまいりたいと考えております。

◆佐藤文子議員
 いや、曖昧といったって、ここで既に実績として交通量の状況を出しているわけですよ。これに対して大変な質問、意見が出されました。1時間半あるいは2時間の説明会の中で皆さん次々に手が挙がって、時間を延長して、それでもなかなか終わらないというようなことがありました。
 それでは、質問を変えますけれども、市民の皆さんの意見を反映してと繰り返しおっしゃっているわけですが、この間の4回の説明会だけでは不十分だと、こういう意見も出されていました。中には、自治体ごとあるいは近隣の住民の皆さんに改めて説明をしていただきたいと、こういう意見が少なくとも私が出た回ではどちらの回でも出されていた。先ほども、答弁でも市民との協議の場の設置ということが言われていますけれども、引き続きこの説明会の実施や、あるいは市民の皆さんに具体的なこの問題が出てきているわけですから、まずは知らせていく、こういった取組が市として必要だと思いますが、その点はいかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 事業者に対しましては、個別に説明会の開催希望とかあった場合には対応をお願いしたいということは申し入れており、事業者のほうもその方向で行っていくというお答えでございましたので、事業者においてニーズ、需要に応じて対応していくというところです。
 また今、自治会連合会とか、そちらとも協議の方向について検討しているというふうにも伺っております。
 以上です。

◆佐藤文子議員
 個別の対応を申し入れて、それを行っていくという回答を得ているということで分かりました。
 先ほど私、広報等で市民に知らせるという、こういったことが必要ではないかというふうに質問しました。これについてはいかがでしょうか。まずはやはり住民に知らせる、こういった計画がこのゴルフ場の跡地というか、今のゴルフ場のところで出ているということは皆さん知っていらっしゃいます、比較的。だけれども、具体的に高さ40メートルの建物が建つだとか、データセンターだ、物流施設だ、そして交通量は1日5000台だ、こういったことまではなかなか知らないと。そして、これを聞くと本当に驚く、そういった市民の皆さんがいらっしゃいます。
 まずはこの計画、市としても市民に知らせて、そして市民の皆さんが何を考えるのか、何を希望するのか、安全で、そして利便性のある昭島のまちづくりに何を期待しているのか、こういったことを聞いていくことが必要だと思いますが、その点について市はいかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 市としまして、市民の意見を反映していただくために早期の計画概要の説明を求めたために、ここで計画概要が説明されております。
 ただ、本来ですと、この後に予定されております必要な手続、東京都環境影響評価条例に基づいた手続、その中で縦覧が行われ、それの縦覧されたものに対して都民が意見書を提出する機会等ございます。そうした中で、内容について市民の方は知ることができるし、かつ意見を言うことができてまいります。そういった期間とぜひ捉えていただきたいと思っております。

◆佐藤文子議員
 では、環境の関係でちょっとお聞きしますけれども、昭島市の緑を守り育てる条例というのがあります。この第6条、事業者の協力というふうにあって、市の区域内で事業を営む者は、その事業活動により緑を損なうことがないよう必要な措置を講ずるとともに、この条例に基づき市長が実施する施策に協力しなければならないという、こういった条例がありますけれども、これは今回のこの開発に関して適用されるんでしょうか。その点についてどのように考えたらいいでしょうか。

◎池谷環境部長
 今の条例に関しまして、都市計画部長からの答弁と同じような答弁になるんですけれども、環境部門としては、緑の消失であるとか縮小、またその分断を最小限にとどめる、またその水と緑の連続性であるとか確保、また創出を図り、生物多様性等、その辺のところまで踏み込んで、その計画の詳細が示された段階でその辺についても意見すべきところは意見し、というような体制でおります。

◆佐藤文子議員
 今回のこの計画については、緑の損失や縮小、この懸念についてはどのように担当部局としては感じていますか。

◎池谷環境部長
 繰り返しの答弁になりますが、計画の詳細がまさに示された段階でその辺についてはしっかりと見極めていきたいというふうに考えてございます。

◆佐藤文子議員
 つまり、この今回のGLPの計画概要説明会は、詳細な説明ではなかったという理解ですね。そうしたら、詳細な説明を再度求めるべきではないんでしょうかいかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 現時点で詳細な計画ができているのであればそうなるのでしょうけれども、まずは概要を説明して、市民意見等を反映していただいた上でとお願いしているので、早期の段階でというところです。
 今後、アセスの手続については、これより多少詳しいものになるのかもしれませんけれども、アセスの手続を経て、その次、また開発の手続を経てと、開発の手続のときには完全に詳細になると思いますけれども、段階、段階があるということを御理解ください。

◆佐藤文子議員
 東京都、東京都と言いますけれども、では、昭島市としてこの開発の計画当該地について一定の制限を設けていく、こういったことが必要だというふうに思うんですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 これだけの広大地の事業ですので、今後のことも考えまして、開発事業者とは地区計画の策定について協議をする必要があると考えております。

◆佐藤文子議員
 大変広大な地域で、そして影響もかなり様々な分野に及ぶ、そういうもので、地区計画で一定の網をかけていく、そういったことは必要だというふうに私も思っています。
 そのためにも、やはり市民の皆さんの意見を市としてしっかりと聴取する、募集する、こういったことが必要ではないかと思うんですが、もう一度お答えください。

◎後藤都市計画部長
 市民意見につきましては、開発事業者が誠意を持って聴取すべき事項だと、またそれを受け止めるべき事項だと理解しております。
 市としましては、事業者が聴取した市民意見について報告を求めているものです。

◆佐藤文子議員
 まちづくりの観点でちょっと市のお考えをお聞きしたいんですけれども、このまちづくりの問題としては様々な、この当該地域だけではなく、いろいろな昭島市内の地域の問題があります。
 私、2019年の6月市議会で美堀町の国有地の問題について一般質問をしました。ここでやはりまちづくりの基本的な考え方ということで市にお聞きをしています。
 まちづくりにおいて、昭島市は公共の福祉を追求する、こういう立場でよいかという質問をしました。
 企画部長がお答えいただきましたけれども、住民の方が今現在どういう希望を持って、その土地をどのような方向にしたいのかというのを、それを見据えながら今後まちづくりを進めていくというのが市の考えだというふうに当時お答えをされています。
 そして、まちづくりについて、「一人残らず、そこに住む方々の意向がしっかりと反映される民主主義の形としてつくられていく、それがまちづくりだと思うがどうか」と私が聞きました。
 それに対して企画部長は、「まず住民の方、その方の考えていること、それから御希望になっていることについてどのような方法ができるのかというのがまちづくりの原点だと思っている」このようにお答えになられています。
 そして、「さらにそこに住む方々が小さなお子さんや、障害を持つ方や、様々な方がいらっしゃいますけれども、快適に、健やかに、そして楽しく過ごせる、そのために市は責任を果たしていくという責務がまちづくりの基本としてあると思うけれどもどうか」と私は聞きました。
 これに対して企画部長は、「当然のことながら、まちづくりの一環の中では、快適に、それから安全に、健やかに生活できるということは基本の原点であるということは考えている」とお答えになられました。そして、これは全ての市民、全ての方が市としては対象だということも確認をさせていただきました。
 こういったまちづくりの基本的な考え方、昭島市の考え方として、もう一度確認をさせていただきたいんですが、この当時と変わりない考え方だということでよろしいでしょうか。

◎永澤企画部長
 当時の美堀町二丁目、三丁目におきましては、今までの長い歴史の中で、国と住んでいる方が、住民の中で土地の使用について一定のルールがなかなかできていなかったということがございます。そこには、当然のことながら、市が中に介在しながら、一つのまちづくりを進めていくということについては市は責任を持ってやっていくということでございます。
 今回の開発につきましては、今、両部長からもお話ししたとおり、概略として示されているところなので、それの詳細が分からない時点としては、市としては今その状況を見ている状況だというふうにお答えしております。
 まちづくりの考え方については、当然のことながら、市民の意見を聞きながら、開発業者についてもその市民の意見を聞いて開発の内容を考えてくれと、それは伝えているということですので、そこには一定の考え方に違いはないと思っております。


◆佐藤文子議員
 やはり市の意見というのは、市民の皆さんの、住民の皆さんの意見ということが重要だというふうに思っています。
 先ほど確認をしましたけれども、この上位計画として昭島市のそれぞれの計画、そしてその大本には基本構想の計画がある。この計画に沿ったもの、つまり市民の意見が尊重されないものは認められないという立場で市は毅然と臨んでいただきたいと思いますが、その点について考え方をお示しください。

◎後藤都市計画部長
 市としまして、市民の意見を受け止めた中で、開発事業者と協議や意見等をしてまいりたいと考えておりますが、ただ、土地に関する権利をお持ちです。そこの権利を害するというところまではなかなか難しいところがあると思いますので、そこら辺については十分理解いただけるよう市として努めてまいります。

◆佐藤文子議員
 権利があるというのは、それはそうかもしれませんが、やはり企業であっても、何をしてもいいということにはならないというふうに思いますので、住民の皆さんの意見の下でまちづくりを進めていかなければならないというふうに思います。
 最後に、この関係で1点確認をさせてください。
 かつての土地所有者とは、長年開発をする中で、総合的な協定、個別協定、また覚書等々を結んでいると思います。かつての土地所有者と協定を締結しているこの内容については、新しい所有者についてもその内容について引き継ぐという話を聞いているということがこの間答弁をされているかと思います。
 この協定について、内容まではここではお聞きしませんが、幾つの協定、覚書があるのか、その点についてお答えください。これは私、ずっと12月の議会でもここの一般質問の場でお聞きしましたし、それ以前から問合せもさせていただいておりますので、明確にお答えください。

◎永澤企画部長
 昭和飛行機都市開発株式会社の関連の協定ということで、従前の昭和飛行機工業から協定として引き継がれているもの、市として今現在あるものについて調査をしました。
 調査の内容につきましては、今現在契約として効力を発生しているものということで限定しながら整理をしました。
 今現在の中では、13の協定等が今現在、存在していると今市としては考えてございます。これにつきましては、資料が相手方、昭和飛行機工業、都市開発のほうが従前、GLPのほうに今後開発があるということで、ちょっと資料の出し方等についても一定市として少し整理をさせていただく形で、どのような形でお示ししていいか、それは本市としましてもちょっと議長職と相談しながら、その資料の出し方については若干の時間をいただきたいと思っております。

◆佐藤文子議員
 すみません、この関係で最後の質問と言ったんですが、もう一点、ごめんなさい。
 他の議員の一般質問の中で、広報あきしまの活用ということを答弁されていたと思うんですが、これは具体的にどういったことをこの開発の関係で考えていらっしゃるのか、その点について最後お聞かせください。

◎後藤都市計画部長
 広報の中には、市民のひろばや官公署だより等のコーナーがあります。そういったところの活用ができるかどうかも含めてのというところでございます。
 以上です。

◆佐藤文子議員
 とにかく、先ほどから意見もさせていただいておりますが、やはり市民の皆さんにこの計画を知らせて、そして市民の皆さんが何を希望するのか、こういったことを市として、やはり行政として集めていく、これは必要だということを改めて申し上げておきたいというふうに思います。

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3月4日 一般質問 ゆざまさ子議員

◆ゆざまさ子議員
 それでは、議長の御指名を受けましたので、通告に従い大綱3点について一般質問をさせていただきます。
 大綱1、昭島駅北側の大規模開発の影響について伺います。
 既に今回の定例会におきまして多くの議員がこの質問をしておりますが、私のもとにも貴重な御意見をいただきましたので、それを踏まえ、昭島市に住む住民として、そして子どもを育てる保護者目線で質問をさせていただきます。
 細目1点目、住環境などへの影響について伺います。
 先日、昭和の森ゴルフコースに大型物流施設を検討している日本GLPの説明会がございました。私も最終日の2月12日土曜日の2時からの部に参加させていただきました。昭島市民のみならず、近隣の立川市の住民も参加され、御高齢の方から、小さなお子様と一緒に参加されているお父さんの姿もいらっしゃいました。
 冒頭25分ほど、パワーポイントを使って事業計画の説明を行い、その後、1時間にわたり質疑応答が行われました。質疑に関しては、事業者より市側へまとめられたものが来ると思いますが、実際にその場に参加をし、その場の雰囲気も含め、近隣住民の切実なリアルな声を感じ取ることができました。
 また、説明会の中では、大型物流施設計画どおりに設置された場合、雇用が4000人見込まれると言われており、市内の雇用創出というメリットもあるということでしたが、一方、いまだ解決されていない保育園や学童の待機児童問題にも課題が生じると私は懸念をしています。
 もしそのような場合、早急に検討していく必要があると思いますが、どう対応していきますか。
 また、説明会の中で多くの参加者より、みどり率の低下、昼夜問わないトラックなどの通行により近隣への騒音や排ガス、また昭島市の誇りでもある深層地下水への影響、さらには当該地の北側にある玉川上水に毎年現れているホタルにも影響が出てくるのではという声も上がってきております。
 今後どのように開発事業者と行政とで調整を行っていくのかをまず確認をさせてください。

 細目2点目、交通課題認識について伺います。
 この計画が計画どおりに進むと仮定すると、1日の交通量の増加は免れません。南北の道路では現状でも大渋滞をしております。都道59号線は多摩大橋、天王橋、諏訪松中通りは武蔵村山付近で、220号線は五日市街道と16号合流で長い渋滞が既にあり、こうなると脇道にどんどん車が流れてしまうのではないかと市民から懸念の声が上がっています。
 また、市内外に通勤している市民も多く、特に子育て世代で当該地近くの保育園に送り迎えしている保護者への影響も大きくなります。また、近くには小中学校があり、つつじが丘小、瑞雲中学校、拝島第二小など、子どもたちの通学路もあります。
 大型車が増えることによる様々な影響が懸念されますが、解消に向けて早めに道路整備を行う必要があると感じておりますが、市の見解をお聞かせください。


◎後藤都市計画部長
 御質問の1点目、昭島駅北側の大規模開発の影響について御答弁を申し上げます。
 初めに、住環境等への影響についてであります。
 子育て世代の方が就労なさるには、保育園や学童クラブなど、子どもを安心して預けられる場所が必要であると認識しております。
 過日の開発事業者による事業概要説明会において、快適な就労環境づくりのために既に取り組まれていることの一つとして託児所の整備が紹介されておりましたが、いまだ待機児童の解消に至っていない現状において、事業者としての取組のほか、行政といたしましても、少子化の状況を鑑みながら需要を予測し、必要な対応を図ってまいります。

 また、みどり率の低下や騒音、排気ガス等による自然環境や住環境への影響に係る開発事業者との調整につきましては、今後、東京都環境影響評価条例に基づき、開発事業者において環境への影響の評価を行い、対策を講じていくこととなりますので、その評価等の内容を十分に確認の上、地元地方公共団体として必要な意見を述べてまいります。

 次に、交通課題に対する認識についてであります。
 物流事業による車両の増加に伴う渋滞及び交通安全等の諸問題については危惧いたしております。事業者による予測等を注視し、道路の拡幅や交通安全施設の設置等の対策が必要であると判断される場合は、原因者である開発事業者に対応を求めてまいります。


◆ゆざまさ子議員
 まず、大綱1点目の日本GLPの計画の件でございます。
 市としては、まだきちんとしたお答えができないというのは分かっているんですけれども、市民からの多くの声が届いているということは、市側も一緒だと思います。
 連日質問の中で、東京都の環境影響評価というものを行い、それを見た上でいろいろな課題、検討もされていくというふうに御答弁がありました。
 資料を私もこれ、出力して見させていただきましたけれども、この評価制度の事業プロセスの中に区市町村の意見というのが3つほど入っているんですけれども、スケジュールは先方の事業者さんが出すときに関わってくるのかなと思いますけれども、この意見に関しては、これ評価を行う前と、評価している最中かな、知事の意見とともに出すようなスキームとなっているんですけれども、これで間違いないでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 まず、市の意見を出すタイミングが3回と今お話ございましたが、それは計画段階、環境影響評価手続が入った場合でして、この計画段階で行うのは東京都の計画のものだけですので、本事業につきましては市としての意見は2回になります。
 この意見を言うタイミングにつきましては、まず1回目が事業者としてどういった環境に影響するかというその評価項目を選定して、その項目に対してどういう調査方法をかけるか、その調査計画書を策定したときに一度出されて、そのときに例えばこの評価項目についても評価すべきじゃないかとか、この調査方法だったら不十分じゃないかとか、例えばそういった意見を出す機会が一番最初にあります。
 2回目は、その調査計画書が、修正が必要な場合、修正された後、その調査計画書に基づいて調査がされ、それに対して事業者として自分のところの事業はこういう対策をするから、環境への影響はこの程度であるというような評価書案を作ります。その評価書案の妥当性じゃないですけれども、それは無理があるんじゃないかとか、例えばここの項目を見ていないんじゃないかとか、そういった意見を言う機会がその次にございます。
 以上です。

◆ゆざまさ子議員
 環境影響評価の項目というのが17項目かな、あるかと思います。本当に自然も含め、大気汚染とか騒音、振動など、あと日照、あと生物体系、水循環、地形、地盤、景観、あと動植物とか温室効果ガスなど、本当多岐にわたる評価が行われるのかなと思っております。
 市としても、この評価のところで前段こういった意見が言えるということでしたので、ここにしっかりと住民の意見も入れていただきたいと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 市として、このアセスの中で意見を言うときには、日頃いただいている御意見等も踏まえさせていただきますが、また都民は都民として直接意見を言うことができますので、それは都民として言うタイミングでは、ぜひ直接言われるほうがよろしいかと思います。

◆ゆざまさ子議員
 東京都のところで、都民に対して説明会というか、そういったことも行われるとは認識しておりますけれども、やはり昭島市にできるものなので、昭島市の市民の方が大変影響を受けるというところなので、こういった項目があって評価されるときにそういった周知を行っていただきたいと思っています。
 ちなみに、今回、東京都が行うということですけれども、この日本GLP社、昨年、相模原GLPがオープンしまして、私もちょっと空いた時間に行ってまいりました。ここから40分ぐらいですかね、相模原にあるGLPに行ってまいりました。
 相模原市というのは、市で環境影響評価制度というのをつくっているそうです。平成26年7月に相模原市環境影響評価条例というのを制定しています。しっかりとここで直接事業者に対して市のほうからこういった評価を行っているようなんですけれども、これというのは本市としては今は現段階、ないとは思うんですけれども、こういった評価制度というのは市としてもできないんでしょうか。確認させてください。

◎池谷環境部長
 その相模原の条例のほうをちょっと確認をしていませんが、例えば自治体の規模に応じて権限等が分かれる等ございますので、その辺のところをしっかり確認した上で、例えば市として何ができるのかというようなことは考えていきたいなというふうには思います。

◆ゆざまさ子議員
 本市としては要綱があるということでしたけれども、こういった大規模な開発がまさか昭島市で起こると思っていませんでしたので、こういった評価制度というのは今後、ちょっと規模にもよると思うんですけれども、相模原市は大きいのでこういうのができたのかなと思うんですけれども、しっかりとこういった環境影響評価制度というのも市でも考えていただきたいなと思います。
 ちょうど今、東京都の神宮外苑の樹木伐採の反対の声ということで、大変大きなニュースになっております。神宮外苑の再開発計画でかなりの木が伐採されて、本当に今の環境問題に対してこれはちょっと逆行しているのではないかと、特に若い世代が声を上げております。
 木の伐採、ゴルフ場などでたくさん多くの木がありますけれども、これに関してはまだ昭島市で何本あるというのは確認していませんが、今後確認をするというのは事業者のほうで取られるのかどうかというのはあるんでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 環境影響評価項目に何が選ばれるかというところかと思いますが、まず樹木についても対象になってこようかと思いますので、調査されるものと考えております。

◆ゆざまさ子議員
 本当に日本GLP相模原の物流センターに行きまして、大きくて無機質な、大きな建物があそこに乱立するのかと本当に大変残念な気持ちでして、もし建った場合、残念な気持ちになりました。
 市民に開放するという、事業者の説明会では、カフェテリアを作ったりとか、バスケットボールのコートを作ったりとか、レストランができたりということがすごくいいように書かれていましたが、実際に行ってみると、あまり利用されている方もいないし、大きな建物の中心部にそれがあったんですけれども、それを果たして市民が使うのかなと思いました。
 昭島市ではまだ計画もないので、ちょっと見る必要がないと言われたらそうなんですけれども、実際にやはり相模原の物流センターとか、実際に建ったものを市民に対して市民説明会と一緒に行ってもいいのかなと思っているんですけれども、その辺というのは要望が可能なのかどうか、お願いします。

◎後藤都市計画部長
 市民の皆様でそういう御要望があるのであれば、開発事業者、問合せ先が記載されておりますので、そちらに問い合わせていただければと思います。

◆ゆざまさ子議員
 また、私のもとに御連絡があった方のメッセージをちょっと読ませていただきます。
 私は、昭島市が自然豊かで利便性も高く、子育てによい場所だと思って引っ越してきた子育て世代です。本プロジェクトは、昭島市民となった私が思い描いていた昭島の未来とはかけ離れている。自然がなくなり、物流施設がまちの中心にあるまちでは、子どもがふるさと昭島としての愛着を持つか分かりません。

 また、立川市民の方です。
 西武立川在住の方からなんですけれども、今般、このGLP昭島プロジェクトに対して懸念があり、筆を執りました。長年この地で暮らしていますが、既に道路網が貧弱で渋滞の多いこの地域に物流施設ができるということで懸念をしています。この計画が本当に昭島や周辺地域のためになるのか、議論がどこで行われているのかも分からず、不安に思っていたところ、私にメッセージを頂きました。愛するこのまちで大規模な開発計画に直面し、自分も何かしたいと思っていても特に情報がないという状況です。

 立川市の方からもこういった御連絡がありましたけれども、昭島市ももちろん情報提供とか、市民説明会の広報に向けて発信をしていくと思いますが、こういったものは立川市とも連携、周辺地域の影響のある自治体ともしっかりと話を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

◎後藤都市計画部長
 まず、周辺住民への説明というのは、開発事業者が責任を持って行うべきと考えております。それは昭島だけでなく、立川市についてもそのようにあると考えております。
 また、行政同士につきましても、情報提供、情報共有を図ることは必要だと考えております。

◆ゆざまさ子議員
 本当に昭島に建つものなので、立川市の方はどこに言っていいのかなということで私に連絡があったのかと思いますけれども、あと本当にちょっとこの件に関しては、市民の不安もかなり大きいところをぜひ事業者側も分かっていただきたいなと思っています。
 また、ちょっと計画の中で一部変電所ができるということでしたけれども、そのあたり、すごく不安に思う方もいらっしゃいますけれども、そのあたり、影響などはこの環境影響評価制度の中に入るのかどうか確認をさせてください。

◎後藤都市計画部長
 環境影響評価の対象としては、変電所のところは事業区域外になりますので、変電所自体は対象になりません。対象となるのはデータセンターと物流センターの範囲でございます。

◆ゆざまさ子議員
 じゃこの環境影響評価制度には入らないということなんですけれども、これはじゃ何もなくできてしまう、もしこの物流センターができたらできてしまう、イコールの状況なんでしょうか。確認させてください。

◎後藤都市計画部長
 変電所は物流センターとは別の事業ですので、変電所は変電所として計画を検討し、進めていくというところでございます。

◆ゆざまさ子議員
 分かりました。じゃ私、この件もしっかり注視していきたいと思います。
 あと、市民からの要望もありましたゴルフ場なのですけれども、高齢の方からやはりゴルフ練習場がなくなるというのが大変悲しいというところ、大勢の年配者の行先がなくなってしまうと。あと最近、特に混んでいるのは、やはりなくなってしまうというのをかなり多くの方が知っている状況なので、本当悲しんでいる状況をお伝えさせていただきます。

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3月4日 一般質問 小林こうじ議員

◆小林こうじ議員
 ずっとこの議会の中でも環境問題の一つとしても取り上げられております昭島駅北側の開発、みどり率の話でも出てきていますけれども、確かにゴルフ場の緑の部分が消えてしまうということは、昭島市の環境との共生という意味でちょっと逆に流れている、それは拭えない。
 という中で、私も、この日本GLPという具体的な会社を出しますけれども、説明会に出させてもらった中で、出席者からの質問で、これは撤回できないかという質問があって、会社さんのほうの話では、それはなく、このプロジェクトは進めていくんだというお話がありました。
 私もフォレスト・イン昭和館をはじめあのエリアがなくなってしまうことは本当に悲しいですけれども、この企業として恐らく、間違いなくこのプロジェクトは進んでいくのかなというふうに思います。
 そんな中で、この昭島市の緑を守っていくんだという特性を、市長が例えば屋上緑化をしていってもらえないかとか、あるいは壁面緑化をお願いできないかとか、こういう交渉は恐らくできるんじゃないかというふうに思っているんですね。プラス、例えば交通量も増える、車とかあるいは大型車の大体このぐらいが1日に通るんじゃないかというデータもありますけれども、例えば昭島市から送迎バスがもし出るとしたら、それを電気バスに変えないかとか、こういう交渉ももしかしたらできるのかなとか、あるいはそこに来るトラック、大型車も、今、大型車の電気自動車はないですけれども、例えばハイブリッドにできないかとか、あるいは通勤に使う方の車をハイブリッドカーとかプラグインハイブリッドにできないかとか、そういった交渉はもしかしたら余地があるのかなというふうに思うんですね。それはやはり役目としては恐らく市長なのかなというふうに思います。

 さらには、これから恐らく電気自動車も本当にたくさん普及してくると思います。世界中、今そんな流れですよね、CO2削減のためということで。このエネルギーを作る手段はもちろん再生可能エネルギーであるべきだと思うし、一方で、末端の部分、つまり自動車部分で排気ガスを出さないものとして注目されているのが電気自動車であったり、あるいは燃料電池車、EVとFCV。水素ステーションを造ることは困難性が高いですけれども、電気自動車の充電スポットは、私はこれはこの土地の中に御協力いただける余地があるのかなと。それをやはり交渉して、今私がお話ししたような交渉をすることは、これは市長としてできるのかなというふうに思っています。

 実際、流山市にも日本GLPという会社の物流施設があって、市長が交渉して、事業所内保育園も設立したりとか、いろいろな交渉もされたそうです。実現していったこともあるそうです。
 なので、やはり先頭になって、これは意見ですので聞いていただければいいんですけれども、そういった先頭になってやっていただけたらなということを、環境との共生という答弁がありましたので、環境に優しい開発をお願いするように市長が進めていっていただけたらなということを意見として申し上げまして、私からの一般質問を終わります。
 どうもありがとうございました。

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