#1881
T.Asada
ゲスト

【質問】
①大気汚染の調査ポイントに交差点を増やすことを要望していることに、GLPは環境アセス技術指針に交差点はないから、「しません」と回答。通常技術指針にないポイントを増やすことは市民、市から要望があっても増やさないものですか?

【回答】
まず大気の予測とはなんぞやというところからなのですが、大気予測とは、煙突や車の排気管から濃い汚染物質が排出されて、どう薄まっていくかを計算したり実験したりするものです。

交差点部の大気予測ですが、実際のところ、自動車からの発生の仕方や発生したところからの薄まり方が複雑で、研究者の人達が様々な計算の仕方を提唱していますが、なかなか統一見解が見出せていない状態です。

そういったことがあって、東京都の技術指針では、交差点での大気予測はやらなければいけない項目とはされていません。

勿論住民からの要望を受けて、なんらかの方法で予測することを妨げるものではありませんが、統一見解がないため、研究者個人が提案した方法を採用せざるを得ず、予測結果に問題があった場合、その研究者個人に責任が及んでしまいます。

これに関しては、僕はGLPの責任ではなく、環境業界全体の進歩の遅れだと考えています。

ただ、僕が前から指摘している通り、環境アセス担当の回答が下手すぎます。技術指針にないからやらなくて良いなんて反発受けるのは必至でしょう。まだ技術的にしっかりした理論が確立されていないので、事業者側が結果に責任を取れるような方法がないのが現状です。くらいの答えをすべきだと思います。