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昭島市が「GLP昭島プロジェクト」に関する意見書を公開!

12月20日(火)東京都環境影響評価審議会第2部会が開催され、232件におよぶ都民から提出された意見書のまとめ、そして周辺地域市長からの意見書2件(昭島市、立川市)が公開されました。(全文は東京都ホームページ環境局、昭島市ホームページから見ることができます)都民の意見は約6ページ、昭島市長からの意見は約10ページにわたって掲載されています。主要な意見を列挙します。

  • 環境影響評価及び事業の実施に当たっては、昭島市総合基本計画、昭島市都市計画マスタープラン及び昭島市環境基本計画等、昭島市が進めてきたまちづくりや地域特性について十分勘案するとともに、昭島市と協議し、協力していくこと。
  • 本計画では、新設道路や建築物が緑を分断し、公園や緑地が点在する形となっており、緑のネットワークの形成に資する計画とは言い難い。各種法令等に基づく基準値を満たすことのみを目的とするのではなく、緑の保全、景観、生物多様性や希少動植物の保護等の観点からも新設道路、建築物、公園及び緑地の位置について再考し、代官山緑地を中心として、玉川上水沿いへと繋がる緑の連続性を十分確保した計画とすること。
  • 玉川上水景観基本軸の区域内であることを踏まえ、建築物の配置、高さ、規模、形態、色彩及び公開空地等の項目について総合的に予測・評価するまた、環境に影響を及ぼすと予想される地域を対象事業地の敷地境界から約400mの範囲としているが、関連車両の走行に伴う環境影響である大気汚染及び騒音・振動については、交通上のボトルネックとなるJR青梅線、多摩川の横断時に影響が多大となることが想定されるため、当該地域を影響範囲に含めること。大気質の状況(PTIO法)及び自動車交通量等の状況の調査地点並びに二酸化窒素及び浮遊粒子状物質の大気中における濃度の予測地点を5地点としているが、車両の集中する箇所、入・出庫ルート上の発生交通量を網羅できていないため、調査・予測地点を増やすこと。最低限「市民会館西交差点」、「瑞雲中学校交差点」及び「清泉中学校交差点」を調査・予測地点として追加し、さらに新設道路と諏訪松中通り、はなみずき通り、市道昭島48号が交差するそれぞれの地点や拝島駅前付近及び宮沢交差点、入・出庫ルート付近の子育て関連施設・保育施設・教育施設付近、五日市街道、江戸街道、多摩大橋通りでも調査、予測及び評価騒音・振動の状況(道路交通騒音・振動)及び自動車交通量等の状況の調査地点並びに車両の走行に伴う騒音・振動の予測地点を5地点としているが、車両の集中する箇所、入・出庫ルート上の発生交通量を網羅できていないため、14調査・予測地点を増やすこと。最低限「市民会館西交差点」、「瑞雲中学校交差点」及び「清泉中学校交差点」を調査・予測地点として追加し、さらに新設道路と諏訪松中通り、はなみずき通り、市道昭島48号が交差するそれぞれの地点や拝島駅前付近及び宮沢交差点、入・出庫ルート付近の子育て関連施設・保育施設・教育施設付近、五日市街道、江戸街道、多摩大橋通りでも調査、予測及び評価を実施すること。を実施すること。
  • データセンターは、冷却用に非常に多くの空調機器が設置されるとともに非常用自家発電設備の設置が予想されるが、それらの設備は、低周波振動が発生する可能性が否めないことから、低周波振動及び影響範囲を調査すること。
  • 昭島市の水道事業は、昭和29年の事業創設以来、一貫して水源を100%深層地下水に求め、安全で安心なおいしい水道水を供給している。この宝とも言える「深層地下水100%の水道水」を未来に繋ぐため、現況、芝生で豊富な地下涵養能力があるところ、浸透係数の大きな変化が見込まれる箇所について、深層地下水を含めた地下水全般に対する影響を十分考慮することはもとより、広域的な水循環を考え、市域外に対しての影響も十分に考慮すること。また、計画地内に施設等が設置されることで、これまで雨水が地下へ浸透し、計画地内の井戸水の水源となっていたことから、そのことに関し本計画による影響を調査し、井戸水や水道水に影響を及ぼすことのないようにするとともに、利用を想定している計画地内の既設井戸については、その所在地を明らかにした上で、使用量の予測を明記すること。
  • ② 建築物(高さ約40~55m)が、玉川上水沿いに一団(約400mと約500m)で配置計画されているが、玉川上水の景観に密接に影響してくる。玉川上水景観基本軸において、特に玉川上水に隣接する建築物の高さは緑道樹木の高さを超えないよう工夫を求められていることから、環境影響評価書案作成に向けては、各棟の高さや配置を明らかにした上で、予測・評価すること。
  • ③ 圧迫感調査地点が玉川上水北側にあるが、歩行者空間のネットワークを強化すると書かれている箇所があり、敷地内の玉川上水沿い遊歩道を明示するとともに、調査地点に敷地内(玉川上水南側)も加えること。
  • 玉川上水を文化財として管轄している東京都など関係機関と事前に調整すること。
  • 環境影響評価書案作成に向けては、大気汚染や騒音・振動などの環境影響評価項目における環境配慮はもとより、交通誘導員の常時配置や入・出庫禁止時間帯の設定などの交通安全対策、交通渋滞や道路構造への過度な負荷に配慮した交通計画を示すこと。
  • 現在の交通渋滞状況の把握、子育て関連施設・保育施設・教育施設があることに対する安全対策の徹底を図り、全ての入・出庫ルートを周辺の生活環境に配慮した計画とすること。
  • 環境影響評価書案作成に向けては、計画地周辺の道路は日頃から一定数の車両が通行し、朝夕の時間帯は慢性的な渋滞が発生しているルートもあることや、小・中学校の通学路となっている状況を十分に斟酌し、それらに及ぼす影響が明らかとなるよう調査を実施すること。
  • 計画地周辺の小・中学校の登校時間帯及び夜間・早朝の時間帯等を考慮し、安全対策の実施に努めるとしているが、環境影響評価書案作成に向けては、それらの時間帯に加えその前後の時間帯の交通量の増加による影響も十分考慮するとともに、登下校時間の交通量を減らすことが最も効果のある対策であることを踏まえた上で、具体的な安全対策の内容を明記すること。
  • 交通渋滞について、新設道路を整備しただけでは、昭島駅周辺の交通渋滞の緩和にはならないと考える。環境影響評価書案作成に向けては、入・出庫ルートだけではなく周辺道路への影響についての詳細なシミュレーション結果を明らかにした上で予測・評価し、新設道路の整備により交通渋滞が現時点より緩和される根拠を示交通量の大幅な増加に伴う道路舗装の劣化は、振動・騒音の増加に直結するため、道路補修に際し、一定の経費負担等道路管理者に協力すること。
  • 施設の供用開始予定を令和10年度としているのであれば、供用後の交通計画においては、現行の道路だけではなく、同じく令和10年度までに事業期間が完了する都市計画道路(昭3・2・3号、昭3・2・11号、立3・2・38号)の供用開始後も想定した入・出庫ルートとすること。

昭島市12月市議会
「GLP昭島プロジェクト」に関する市民提出の
     1つの陳情を全会一致で採択!もう1つの陳情は継続審議!

12月9日、市議会建設環境委員会で、
①「GLPの巨大物流倉庫などの建設から住民の平穏な生活・環境を守るための陳情」は全会一致で採択
②「GLPの物流倉庫建設に関わる陳情書」は継続審議
となりました。
住民の意見・要望を市や市議会が共有し、一致できたことは、今後の運動をオール昭島として進めていく上での大きなよりどころとなりました。この結果を私たちの運動への大きな確信として住民の皆さんに知らせ、昭島市やGLPに向けた運動をさらに大きく広げていきましょう。

①全会一致で採択された要請項目

  1. 子どもの交通安全のためこれ以上交通量が増加しないように関係機関と協議してください。
  2. 物流倉庫建設により、玉川上水沿いや住宅地からの緑の景観が損なわれることのないように東京都と連携して対応してください。
  3. 24時間稼働の物流倉庫及び関連車両走行による早朝・深夜の「騒音・振動」が、住民に影響を及ぼすことのないように東京都とも連携して対応してください。
  4. 「住民からの意見聴取」等、GLPに対し市から再度「住民への誠意ある対応」を強く求めてください。

②継続審議の要請項目(2023.2.15建設環境委員会で閉会中審査の予定)

  1. (略)現状評価実施後に事業開始後の交通量予測を加味した調査を行うよう東京都、事業者と協議してください。
  2. 水道事業に影響が出ないことを科学的に検証するよう関係機関と確認してください。
  3. GLP事業に係り市民から各種意見が市に出されているものと存じます。市民の要望を公開しGLPに対し調整を行う市議会の皆様も参加する対策委員会の設置を要望します。

今こそ住民を対象にした意見聴取の場を!
     ・・・考える会、GLPに対して要請書提出!

私たちはGLPにたいして、調査計画書提出前に、住民との懇談会を持ち、不安や疑問、要求をしっかり受け止めてくれることを再三にわたり要請してきました。しかしながら2月住民説明会以降、一切住民との懇談会がもたれることはなく、GLP昭島プロジェクト調査計画書には、2月の住民説明会での計画案と何ら変わらない内容が提出されました。昭島市、立川市からも、計画の見直しの要求、「丁寧な市民対応」・「説明と懇談の場を設けること」等の要請が出されるに至りました。いまこそ、市民の声に真摯に向き合ってほしい。その切なる願いを込めて、以下の要請を提出しました。(要請項目は裏面)

要請項目
  1. 直ちに住民の不安や心配等を受け止め、住民を対象とした、意見聴取の場を設けること。その際、
    • 昭島市全域及び立川市西砂町、一番町、上砂町地区を対象とすること。
    • 懇談会は一括ではなく、つつじが丘、美堀町、西砂町などの地区ごとに開催すること。
    • これを周知するための案内文書を全戸に配布するとともに貴社ウェブサイトにおいても公開すること。
  2. 先に当会の提出した再質問(2022年11月14日提出「貴社への報告と再質問状」)に対して至急回答すること。

昭島市との第2回懇談会(12月1日)

(出席)市側・・環境課長、地域開発課長、地域開発課開発調整係長
    考える会・・・6名(共同代表、事務局長、事務局3名)

考える会として、今回、市がGLPに要請書を提出したことに大きな「期待」を表明しました。そして私たちは市民の責務として、市と共に環境の保全の取り組みを行っていきたい。そのために行政もその立場で情報の提供等の積極的措置をお願いしたいと要望。昭島市の未曽有の危機を共に乗り越えていきたいと決意を述べ懇談に入りました。

要請した7項目と市の回答(要旨)

考える会の要請項目市側の回答
昭島市の提出した意見書の速やかな公開をすること時期は明確にできないが、都と調整して準備が整い次第公表予定である。都も大変重く受け止めてくれている。
直ちに地区計画の協議を始め、市民参加の場を設けること(スケジュールの公開と素案段階からの住民意見の聴取)現在地区計画作成の準備をしている。地権者と協議して素案を作り、市民への説明会を行い意見をいただく。その後原案説明会を経て、審議会で答申を行い決定される。地権者との協議はこれから。GLPへの要請書を踏まえての協議をしていく。
「GLP昭島プロジェクト」について考える会との第二回懇談会を、市長や関係部署担当者参加の上直ちに開催すること担当の部署で対応する。
「GLP昭島プロジェクト」について広報などで市民に情報提供すること「昭島プロジェクト」の内容に関しては事業者が行うことと考えている。
「地区計画」「交通問題」に対応するため市民・市議会とも連携した「住民協議会」の発足を検討すること協議会設置は難しい。意見としていただいておく。
子どもたちの交通問題対策のため、学校関係者、自治会,「考える会」からの意見を聴取する協議会を検討すること関係者の意見は聞いていくが、協議会設置は難しい。意見としていただいておく。
昭島市と昭和飛行機工業(株)との協定違反と思われる、代官山における畑の造作について、その経過や目的等について直ちに明らかにすること緑地としての保全と考えている。違反としてはとらえてはいない。