11月16日建設環境委員会傍聴のご報告! 

昭島市が行ったGLP昭島プロジェクトに関する要請に関する昭島市の報告、昭島市議の質疑への応答についてご報告いたします。なお、市のGLPへの要請については以前の投稿をご参照ください。

昭島市の報告

・交通量の増加、環境への影響を懸念し事業者には早期に市民への説明を行い、計画に反映することを求めてきた。しかし、アセスメント調査計画書は2月の計画と変更がなく、依然として課題が山積と言わざるを得ない。市が提出した意見書とは別にGLPと昭島特定目的会社に要請書を提出した。

奥村委員(共産党)との質疑応答

●2月のGLPの計画概要説明会で示された計画内容と、今回出された調査計画書での計画内容が何ら変わりがなかったので、このような要請書を提出したという理解でよいのか。
 ⇨その通りである。多くの市民から意見が寄せられたが、変更がなかったので要請書を提出した。

●昭島特定目的会社とはどういう会社なのか。
 ⇨日本GLP社が出資して設立した信託受益権の譲渡先である会社である。資格管理ということなので実質の事業主はGLPとなる。したがってGLPと話をしてきた。

●2月以来市はGLPに対してどのような働きかけをしてきたのか。
 ⇨①市民の意見を聞き計画に反映すること②総合基本計画をはじめとする分野別計画に・・・③交通量が多く、そもそもこの計画が成り立つのかを問いかけてきた。

●この要請書への回答は求めないのか
 ⇨文書等の回答は求めない。しかしこの要請書に沿った改善をするよう求めていきたい。

●意見書とこの要請書との整合性は。
 ⇨環境のみではなく、市の様々な計画などに含まれる、環境の部分にとどまらない内容も要請している。

●地区計画の見通しは
 ⇨日程は東京都と協議しながら調整しながら考えていきたい。

●地区計画策定にあたって広く市民の意見を聞く必要があるのではないか。具体的な考え方は。
 ⇨広く市民の声も取り入れながらと考えている。街づくりの見地からこの地域はどうあるべきかを整理して、市民に示し、意見を取り入れながら進めたい。

●地区計画の範囲は
 ⇨通常は事業区域だけではなく、道路・川など地形・地物で区切られた一体となった区域を考える。本事業の場合もそう考えている。

●広く市民の意見を聞く場を設けるべきである。エリア別ミーティング、市民団体との懇談会など具体的にどう考えているのか。
 ⇨街づくりは当然市民の意見を取り入れながら考えていく必要があると考えるが、開発事業については、市と事業主は別。事業に対する意見があるなら直接事業主に申し上げていただきたい。

●地区計画に対して市民との対話の場を持つべきではないか。
 ⇨地権者との協議などを持ち、案がまとまったら広く市民に説明して意見を言える場を設けたい。

●今回のGLPの計画はマスタープランや市の分野別計画と相容れないと思うが。
 ⇨現在この要請を行ったところが市の回答である。

●データセンター9棟が建設予定である。データセンターとは一体どういうところなのか。
 玉川上水のすぐ前に建設予定であり、景観条例などの規制に対して、市としてはどのように考えているのか。
 ⇨景観条例については、都の方から指導があると聞いている。地区計画については玉川上水を含む地区計画が必要であると考えている。データセンターについてはその内容について具体的には把握していない。データ化が進む中、日本橋から35キロ以内でのデータセンターが急務といわれている中で、本市が選ばれたのであろうと理解している。
●データセンターについては、この要望書の中には一切触れられていないが、コンピューター作動により、大量の熱が発生し冷却しなければならない。地域の環境への影響はないのか。
 ⇨市が提出している意見書の中で温室効果ガスの排出、ヒートアイランド現象への影響等で指摘している。

●井戸の所有の問題は知らないと市として対応できない。意見書の中には含まれているのか。
 ⇨データセンターについては、GLPの計画の中では、具体的に明らかになっていない。冷却、電力、風環境、音、振動などどういうデータセンターなのか把握する必要がある。昭島の宝である水の確保については、すべて明らかにしながら街づくり沿ったものになるよう求めていく。

●5つの井戸があるとされているが、この問題は、意見書に入っているのか。
 ⇨意見書の中では、既存の井戸のどこを使うか、所在を明らかにすること。使用量の予測を明記すること。地下水の利用については昭島市と協議することを明記している。

●今まで議会の中での答弁では、市は、協議が開始されていないということで、答えられないと言ってきたが、要望書を提出したことをもって、市としての基本的な考え方が明確になったということでよいのか。
 ⇨市としては、評価書案を出すにあたっての事業計画が、調査計画書の計画案では困ると思っている。そのため具体的な協議を行っていく。

●要請書、意見書はどのように市民に明らかにするのか。
 ⇨要請書は委員会後に速やかにHPに載せる。12月1日広報でもその旨掲載する。意見書は都との調整が整い次第公表の予定である。

●都との調整があるとはどういうことか。年を越してしまうのか。
 ⇨東京都の審議会での審議の経過もある。東京都の方で意見書の集約・整理に相当時間がかかる。その中でも関係自治体の意見として非常に重たいものととらえているので、その辺を踏まえて東京都との調整が必要ととらえている。

●「市長への手紙」、市民からの意見書が相当数提出されたと聞くが、把握しているのか。
 ⇨手紙は相当数来た。ある程度まとまった段階で、担当部署やGLPに渡して返答をお願いした。しかしGLPの計画は何ら変わらなかったので今回のよう対応になった。

●市として地区計画を作り上げるためのミーティングなどの開かれた対話の場を設けるべきだと考える。今回の要請書を提出したことは、一定の評価をしたい。地域の市民団体との話し合いを持ってもらいたい。

赤沼委員(公明党)との質疑応答

●要請書を提出していただき感謝している。協議に応じてもらえるのか。要請の内容を聞き入れてくれるか心配なところである。見通しをお聞きしたい。
⇨一番懸念の多い交通問題に対してはすぐに協議を始めたいと思う。それ以外についても連絡を取り始めたいと思う。見通しとしては環境影響評価の進捗もあり東京都との連携を取りながら進めていきたい。
要請書を先方に提出した際、相手方から「事業として進出するからには地域に嫌がられる施設にするつもりはない」という話があった。地元の感覚をよく説明して理解していただき、向こうも「事業としての採算」という話もしていたので、折り合い点を見出せるよう努めていく。

●先方の言われている言葉通りになることを期待したい。私たちも市民の皆様から寄せられている不安が一つでも解消するよう頑張っていきたい。

篠原委員(みらいネットワーク)との質疑応答

●要請書を出してもらってほっとしている。
 市の街づくりについてどうやって整合性を図っていくのか説明してもらいたい。
 ⇨総合基本計画、分野別計画と整合性を図るよう協議していく。

●緑地面積と高さについても協議していくというのでいいのか。
 ⇨マスタープランに即して地区計画を作成する際にも事業者にも理解していただき協力いていただく。

●高さ・圧迫感については配慮をしてほしいと思っている。代官山緑地の保全について、緑地として残していくことが大切だと思っている。具体的にどのような保全を求めているのか。
 ⇨市としては緑の連続性が大切だと思っているので、意図をくんでもらえるよう要望していく。

●玉川上水からの緑の連続性が大事である。生物の多様性が失われないようにどう考えているのか。
 ⇨意見書の中で、緑の連続性と生物多様性を担保するよう意見を述べている。

●データセンターの冷却水を大量に使用する。汲み上げ量を把握すべきだが。
 ⇨当然今後の協議に入ってくる。使用井戸の位置、使用水量を明らかにさせる。100%地下水に影響がない計画にするよう意見書に記してある。

● 「発生交通量の抑制」と書かれているがどの程度の抑制が必要と考えるか。「周辺への環境負荷に配慮した関連車両走行ルートを見定め」とあるが、市の考えを聞きたい。
 ⇨いくら分散してももつとは思えない。交通量調査をもとにしてもなかなか厳しいと思うが、適正な発生交通量にした計画にしてもらいたい。「周辺への環境負荷に配慮した関連車両走行ルートを見定め」とあるが、調査結果を踏まえ、極力周辺道路に影響のないルートに設定してもらいたい。

● 道路沿いの振動・騒音を考えると走行ルートは慎重に考えてほしい。
 住民説明会は、市民と市が対立するのではなく、市民と共に解決していく立場で、その機会を設けてほしい。

八田委員(無会派)との質疑応答

●議会や市民の意見を入れて要請書を出していただいたことに感謝したい。
2月以降、市長への手紙はどのくらい来ているのか。市側とGLPとのやり取りが見えない。どのように行われてきたのか。
 ⇨市長への手紙は現在までに300通を超えた。協議という形ではないが、毎月活動状況をいただいている。

●課題が山積している中で、アセスメントが行われたことが課題だと感じるが、このままでは何も変わらないと感じるところでもあり、今後GLPとは定期的な話し合いをしていくのか。
 ⇨月一回の話し合いはしていない。市民対応の状況報告を求めている。定期的なやり取りはしていないが、やり取りはあった。今後要請書を出したので、これがスタート。まずは交通について警視庁の協力も得て協議検討していきたい。

●この要請は大変重いものであり、GLPとしっかり協議をしてほしい。地域の人の意見を聞く画をしっかり持ってほしい。