GLPの回答一覧

考える会から6月13日にGLP側へ提出した質問状と、GLPから届いた7月19日付回答書を一覧表にしました。

項目ごとのポイントを以下に示します。

GLP回答の主なポイント

●横田基地周辺の高さ制限について
 「空域に指定されている高さ制限は遵守し、建築計画を検討いたします。」と回答。
 昭和の森ゴルフ場周辺は、米軍の高さ制限によって建物の高さは45mに制限されていると考えられます。
 これを「遵守」するということは、計画では高さ35m〜55mの物流施設6棟の建設が予定されていますが、高さ45mまで計画の縮小を迫られているものと思われます。

●交通問題について
 午前8時の入庫時にトラックの発生がピーク時を迎えます。待機場所については「敷地内にて待機できるようトラック待機場の設置を致します。」とのことですが、ピーク時1時間あたりトラック550台(大型トラック100台含む)が想定される中、「待機場」からあふれたトラックが一般道に駐停車する懸念はなお残ります。
 救急車や消防車等の緊急車両の通行への影響小学生の登下校など地域の交通安全や、交通渋滞の発生等の交通の利便性への影響については、「今後の関係官庁との協議において予測検証し、対策等検討いたします。」との回答です。住民の重大な懸念への予測検証や対策の検討がなされないまま、計画だけが先行しているものであり、住民生活への配慮に欠けた計画と言わざるを得ません。
 GLP側が定める「走行ルート」について、物流施設に出入りするトラックにこれを遵守させる法的根拠を尋ねた質問に対しては、「設定したルートの通行は、テナント入居時に定めていく」とされているのみで、法的根拠の説明はありません。「走行ルート」を遵守しないトラックの走行が懸念されます。
 大量のトラックの走行による道路・橋梁の損傷等に対して整備が必要となる場合、GLPがその整備をするか尋ねた質問に対しては「整備する予定は検討しておりません。」との回答です。
 トラック走行による道路沿道での大気質、騒音、振動の影響については、東京都のアセスメント条例に基づく評価書案において検討するとのことです。

●自然環境への影響について
 東京都自然保護条例、東京都環境影響評価において、調査、協議、説明等を行うものとされており、公園、緑地、広場、緑化計画については「詳細計画は今後検討いたします。」との回答です。
 
●条例等に基づく手続きについて
 昭島市宅地開発等指導要綱や東京都開発許可との関係では、今後、協議等を行ない、2023年3月以降に説明会の開催等を予定しているそうです。

●日照権、景観への影響について
 「日影規制を遵守した設計」とし、時刻別・等時間日影図は東京都環境影響評価条例に基づく評価書案で示されるます。2023年3月以降の説明会での説明が予定されています。
 景観については、東京都環境影響評価条例に基づく手続きにおいて検証されます。

 以上のとおり、「考える会」から提示した質問事項のほとんど全てについて、GLPはこれから調査や協議を予定していたり、現時点でまだ検討中とされています。すなわち、GLP昭島プロジェクト計画は、住民の懸念事項に対しての十分な検討や調査、行政との協議などが未了のまま作られていると言わざるを得ません。私たち「考える会」としては、計画を具体化する前に住民側の懸念をGLPにしっかりとご理解いただき、計画の見直し(撤退を含む)を真摯に検討していただけるよう、引き続き、GLPとの対話を続けていく所存です。