昭島市と懇談をしました

7月14日、昭島市都市計画部長らと「考える会」の事務局メンバーとで懇談を開催しましたのでご報告します。

出席者

昭島市側・・(後藤・都市計画部長、加藤・地域開発課長、小林・地域開発課開発調整担当係長)

考える会・・(大竹共同代表、長谷川共同代表、竹中事務局長、永吉、金丸)

懇談の要旨

(◆・・考える会,  ◎・・市側)

1 自己紹介を兼ね思いや要望を伝えました。

◆懇談の機会を持っていただきありがとうございます。「住み続けたい、住んでよかったまちづくり」を全力でという市長のコメントに期待しています。

◆市は、GLP計画について早くからわかっていたはずなのに、最初から市民に知らせようとしなかった秘密主義は問題だと思う。GLP計画は多岐にわたる課題を抱えており、それぞれの課題(交通問題、緑率の減少の問題、景観条例、地区計画、基地との関係、電力・電磁波問題)に対応する市の全担当部署が参加しての懇談を望みます。その意味でも、対応の担当部署の確認をしておきたい。今後、アセスメント条例と景観条例がカギを握ると思われるが、アセスでは対象項目に入らない交通関係に関しては、昭島市や昭島警察の努力次第であり、景観条例については、市長が市の地区計画にいかに反映させるかにかかっている。市の努力を期待したい。一度失ってしまった環境や自然は元に戻らない、という過去の教訓を肝に銘じてほしい。

◆水と緑を育む街づくりという昭島市の方針に反する計画だ。昭島市の水と緑を共に守っていきたい。

◆市民の安全と生活を守る立場で共に考えていきたい。

2 質疑応答

◆道路や交通、環境など開発に係る担当部署を知りたい。

◎そちらが聞きたい課題を一覧表にして出していただければ、それに対応する部署をお答えする。

 ⇨昭島市の担当一覧表

◆地区計画の決め方について知りたい。

◎地区計画というのは、一定の地区のルールを決めること。地権者と行政との協議を経て案を作成・縦覧し、何かあれば意見をもらい検討する。最終的には都市計画審議会で判断し了承を得られれば決定される。この場所は、昭島市都市計画マスタープランの緑の拠点になっている場所であり、拠点にふさわしい街づくりとなるよう事業者に話しており、理解は示している。昭和記念公園西側で、東中神駅北側の立川基地跡地昭島地区も緑の拠点となっており、地区計画において緑道、環境緑地、緑化率の上乗せ(+5%)などを定めている。

◆地区計画で住民は意見が出せるのか。

◎地区計画は、地権者と行政で案を作成するが、地権者以外の住民も説明会で意見を述べる機会はある。その意見を必ず地区計画案に反映するということではないが、受け止めて進めていくことになる。

◆みどり率3%減となっているが、水と緑を育む昭島のマスタープランから見てどう考えるか

ゴルフ場の面積全体をみどり率に換算すると3%に当たるということであり、まるまる3%減るわけではないと考える。だが現在より減少するのは否めない。市には土地利用するなという権限はない。土地利用するならいかに緑を残すか、いかに緑を作るか協議をしていく。事業者には前向きな検討をお願いしたい。

◆GLPとの協議は始まっているのか。

◎会ってはいるが、協議をするベース、前提となる計画ができていない。行政としても交通がこれでもつのか、緑・自然・玉川上水の景観など大丈夫かと問いかけている。環境アセスメントの手続きもまだ始まっていない。GLPのスケジュールには、公告・縦覧が今年上半期となっているが、すでに過ぎている。

◆大変危惧される計画なので市はもう少し積極的に踏み込んで動けないのか

◎市が推進する事業なら働きかけるが・・・。「交通は大丈夫ですか」「今現在渋滞しているんですよ」「どうお考えですか」と問いかけ投げかけをしている。

◆市として、「車の出口はこの程度で大丈夫か」とか、そういうことは言っているのか

◎現時点では、細かい話ではなく、もっと大きな部分での確認をしている。

◆交通量が飛躍的に増える。市は大型トラックの混合率は分かるのか。

◎分からない。調査しているとすると都市整備部だと思う。

◆先日の交通問題の学習会では、大型車が10%から20%になると予想されるとのことだった。どう考えているのか。

◎交通量増加に伴う諸問題を危惧している。周辺が片側一車線道路ばかりなので、これ以上交通量が増えても大丈夫なのか、その処理をどうするのか、明らかにしてもらいたいと思っている。

◆交差点と新しい道路をつなげる時、警察と協議するのか。

◎道路の規模にもよる。市が道路を造るときは協議するが、一般的な住宅地等の開発道路では協議しない。

◆排気ガスの増大による大気汚染も考えに入れていただきたい。

◆当該地域に関する地区計画を作る考えはあるか。どのくらいで出来るのか。

地区計画は必要だと考えている。いつ動き出すかはまだわからない。昭島市決定の案件であれば、早ければ半年から1年程度でできる。

◆環境基本条例によれば、市は環境に著しい影響を及ぼす恐れのある事業について、その実施が環境に及ぼす影響を事前に評価するための適切な施策を講じるとある。事前に交通問題のシミュレーションなどしないのか。

◎今回のGLP計画は市の事業ではないので、この条例には該当しない。シミュレーションは事業者が自ら行うべきものだ。交通問題のシミュレーションは、事業者が道路管理者や交通管理者と協議する際必要となるので、当然行われるものと思われる。

◆運転ルートは、実際にはテナントの運転手の判断となる。ルートの実効性はあるのか。

◎実効性はどこまであるのか、同じように懸念している。GLPはテナントにしっかり伝えると言っているが、直接確認してほしい。

◆他の部署の方々とも次回懇談したいと思っている。是非とも日にちを設定してほしい。環境アセスメントのことや生物・緑など多岐にわたって懇談の場を設けていただきたい。

◎環境アセスでの意見は、市は市として、住民は住民として、各々の立場で動いてよろしいのではないか。環境アセスメントの手続きに入っていない中で、一般的な事項についてはお答えできるが、この開発については現時点でお話しできることはないということをご理解いただきたい。

◆もう少し具体的に進んで先が見えたらということか。

◎それもある。また、市に聞くこと、事業者に聞くことをそれぞれ整理していただきたい。

◆大型トラックによる市道の傷みや破損、子どもの通学路での安全確保についても市の考えをお聞きしたい。事業者の権利と住民の生活環境を守るせめぎあいとなるが、昭島市には、水と緑を守るという市民の共通の願いを壊さないように一緒に取り組んでほしい。市民の意見を聞いてGLPとの協議に臨んだ方が、市側にとってもいいことだと思う。市民の意見・要望を聞く機会を持ってほしい。

◎現時点ではない。事業者には、市民の考えを聞いたうえで計画を検討できるよう、早期に住民への計画概要説明会をしてもらった。その説明会での質疑や市長への手紙等により寄せられる市民意見は把握している。また、環境アセスメント手続きの中でも説明会や意見提出の機会がある。